民間人校長候補に盗撮歴発覚 問いつめられ辞退 横浜(産経新聞)

 横浜市教委が市立学校の校長を民間から募集し、採用候補者に選んだ男性(52)に神奈川県迷惑防止条例違反(盗撮)による逮捕歴があったことが13日、分かった。選任の発表後に匿名の通報が市教委にあり、この男性から話を聴いたところ事実を認め、「一身上の都合」を理由に辞退したという。

 県警によると、男性は昨年7月、市内を走る路線バスの中で携帯電話のカメラで会社員の女性の胸元を盗撮したとして、神奈川県迷惑防止条例違反の現行犯で県警に逮捕された。容疑を認めていたという。男性は8月、女性側と示談が成立したことなどから不起訴処分(起訴猶予)となった。

 市教委は同12月25日、書類審査や2度の面接などで応募者186人から男性を含む5人を採用候補者に決定したと発表。3日後、男性の逮捕歴を伝える複数の匿名の通報が市教委にあり、男性を呼んで確認したという。

 市教委は「受験の欠格事由にはあたらないが、高いモラルが求められる職業であることなどを考えて辞退したのでは」としたうえで、「プライバシーの問題があって逮捕歴を調べることは難しい。個人の倫理観に頼るしかない」と話している。

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